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私達よりも早いスピードで歳をとり、短命であるワンちゃんやネコちゃんが言葉を話せない分、私達が少しでも早く日々の体調や動作のわずかな変化に気づいてあげることが長く健康で快適な生活を一緒に送るうえでとても大切です。
「うちの子は大丈夫?」と少しでも思ったら、健康診断をおすすめします。特に5歳以上のペットに推奨しています。
聴診器で心臓や肺の音を聞いたり、体を触って異常がないか確認したり、熱や脈拍を測ったりします。
通常は、診察の際に毎回身体検査を行うのが普通です。
身体検査だけでは判らない異常を見つけることができます。
血液検査の数値には動物種によって「正常値」がありますが、実際には結構個体差があります。
ですから、「健康なときに血液検査を受ける」ことで、個体ごとの「正常値」を知ることができます。
具合が悪くなって初めて受ける、というのではなく、健康なときに一度検査を受けておくことをお勧めします。
観察・部位 | 測定血液・検査項目 | 参考値より高い場合 | 参考値より低い場合 |
栄養状態 | 総蛋白 | 肝硬変・多発性骨髄腫・感染症 | 肝疾患・腎疾患 |
アルブミン | 脱水など | 肝疾患・腎疾患・消化器疾患 | |
肝・胆機能 | 総ビリルビン | 肝胆道疾患・貧血(溶血性) | - |
GOT | 肝硬変・各種肝疾患・肝癌・ 心筋梗塞など |
- | |
GPT | 各種肝疾患 | - | |
ALP | 肝疾患・骨疾患・ストレス・ 副腎疾患・悪性腫瘍 |
- | |
膵機能 | アミラーゼ | 膵疾患 | - |
リパーゼ | 膵疾患 | - | |
腎機能 | 尿素窒素 | 腎疾患 | - |
クレアチニン | 腎疾患 | 肝疾患(肝硬変) | |
脂質代謝 | 総コレステロール | 糖尿病・甲状腺疾患・腎疾患 | - |
中性脂肪 | 脂質代謝系疾患 | 甲状腺疾患 肝疾患 | |
T4・FT4 | 甲状腺機能亢進症 | - | |
TSH | 甲状腺機能低下症 | 甲状腺機能低下症 副腎皮質機能低下症 |
|
糖尿 | 血糖 | 糖尿病 | 甲状腺機能亢進症 副腎皮質機能低下症 |
糖化アルブミン | 糖尿病 | - |
糞便検査では、便の中に寄生虫の卵などが出ていないか、下痢や嘔吐を起こすような異常な細菌や原虫などがいないか、確認します。
尿検査では、膀胱炎や結晶の有無、異常な細胞や病原体が出ていないか、pHの異常や蛋白、潜血などの有無を調べます。
胸部・腹部臓器の診断や定期検診などに使用します。
胸部診断では、主に心臓疾患である僧帽弁閉鎖不全症の診断や治療に対する定期健診に使用します。その他にも心筋症、先天性心奇形や腫瘍性疾患などの診断に有用です。また、腹部臓器では、肝臓や脾臓、腎臓、泌尿器生殖器、副腎、消化管、十二脂腸などの診断に有用です。
心臓や呼吸器系などの異常が疑われる場合には「胸部レントゲン」、肝臓や消化器、泌尿生殖器など腹部臓器の異常が疑われる場合には「腹部レントゲン」を撮影します。
また(特に犬の場合)品種により股関節などに異常が発生するリスクの高いものでは、股関節のレントゲンを撮る場合もあります。
電図検査は不整脈を検出し、その診断と治療に必要な検査です。
また、救急疾患では、心臓に基礎疾患がある場合もありますが、ショック状態から2次的な不整脈が認められる場合もあり、その場合にも状態の評価、治療に重要となります。